ページを開くと絵が立体的に広がる「仕掛け絵本」が注目を集めている。「飛び出す絵本」などとも呼ばれるが、精巧で華やかな作りで子どもはもちろん大人も魅了、不況の出版業界に活気をもたらしている。従来の仕掛け絵本は折り目が立ち上がり、紙を引いたり、めくったりするなど簡単な作りが多かった。米国の絵本作家ロバート・サブダ氏のダイナミックな作品がイメージを変えた。
たとえば「不思議の国のアリス」。本を開くとトランプが舞い上がるなど物語どおりの奇想天外な内容で、米国では四十万部が売れるベストセラーになった。
日本語版を出版する大日本絵画(東京)によると、日本でも価格が四千円前後ながら昨秋以降、「不思議-」をはじめ、サブダ氏作の「オズの魔法使い」「恐竜時代」が全国的に品切れ状態となっている。それぞれ約二万部を売り、さらに増刷中だ。
「仕掛け絵本は五千冊売れればヒット。今やうちの主力商品です」と担当者。サブダ氏以外の仕掛け絵本も続々登場している。
また、ページを開いていくと約一メートルのヘビが現れる「せかいいちながいへび」を出す児童図書専門の教育画劇(東京)では、「これまで子どものおもちゃ的な見方をされていたが、物語性も重視した作品が出始めている」としている。
加古川市の紀伊国屋書店加古川店では昨年末、専用コーナーを設置。今秋以降、各出版社が新作を発表予定で、浅沼倫夫店長は「依然、品薄状態で、ブームはまだまだ続きそう」と話している。
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